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ほとんどのケースで、損害保険会社は損害の実情とはかけ離れた低額な慰謝料をまず提示して話を進めてきます。その理由は、損害保険会社は営利企業だから支出となる慰謝料をなるべく支払わないことが、会社の利益につながる構造だからなのです。

交通事故の被害者は肉体的・精神的な苦痛を負い大変な思いをしていますが、損害保険会社にとって、立場上、そんなことは関係ありません。
このような構造で、どのように話を進めれば、うまく行くのでしょうか。

後遺障害等級認定の意義申立

不公平な?等級認定システム

事故によるケガの症状が固定した時に行われるのが後遺障害の等級認定です。医師の診断書をもとに、損害保険料率算出機構が認定します。ほとんどの場合、書類審査のみで認定がなされます。
ところで、認定をする損害保険料率算出機構ですが、運営費の多くを損保会社が負担しています。損保OBの職員も多く天下り的な組織といえます。実際より低めに認定されるケースが多いと感じるのは、このように損保サイドの組織が等級認定を行うからでしょうか。なんとも不公平なシステムです。

納得いくまで異議申立てを

損害保険料率算出機構の等級認定に納得できない場合は、異議の申立てをすることができます。往々にして損保寄りの結論がだされるわけですから、1回の等級認定に甘んじる必要はありません。少しでもおかしいと思えば異議申立てをして、適正な等級を獲得すべきです。
異議申立ては何回でもできます。しかし、同じ資料を提出しても同じ結果が出されるだけなので、申立てに際しては、医師に再診断をしてもらい新しく診断書を書いてもらう必要があります。すべての症状を正確に伝え、診断書にはできるだけ具体的に症状を記入してもらうようにしてください。
>>異議申立再診断アドバイスはこちら

後遺障害別等級表

等級認定には後遺障害別等級表が用いられます。この表は後遺障害を類型化したものです。あらかじめ見ておくことで、自分の後遺障害が何級にあたるのかの目安を得ておきましょう。しかし、すべての症状を網羅したものではないので、表には記載されていない運用上の基準も存在します。
別表第1
等級 介護を要する後遺障害 保険金額 労働能力
喪失率
第1級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
4,000万円 100%
第2級
  1. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
  2. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3,000万円 100%

【備考】
各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。
(注)既に身体障害のあった者がさらに同一部位についての後遺傷害の程度を加重したときは、加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった後遺障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。

別表第2
等級 後遺障害 保険金額 労働能力
喪失率
1級
  1. 両眼が失明したもの
  2. 咀嚼及び言語の機能を廃したもの
  3. 両上肢をひじ関節以上で失ったもの
  4. 両上肢の用を全廃したもの
  5. 両下肢をひざ関節以上で失ったもの
  6. 両下肢の用を全廃したもの
3.000万円 100%
2級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 両目の視力が0.02以下になったもの
  3. 両上肢を腕関節以上で失ったもの
  4. 両下肢を足関節以上で失ったもの
2.590万円 100%
3級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力0.06以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能を廃したもの
  3. 神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することが出きないもの
  4. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
  5. 両手の手指の全部を失ったもの
2.219万円 100%
4級
  1. 両眼の視力が0.06以下になったもの
  2. 咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力を全く失ったもの
  4. 1上肢のひじ関節以上で失ったもの
  5. 1下肢をひざの関節以上で失ったもの
  6. 両手の手指の全部の用を廃したもの
  7. 両足をリスフラン関節以上で失ったもの
1.889万円 92%
5級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 神経系統の機能又は精真意著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  3. 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  4. 1上肢を腕関節以上で失ったもの
  5. 1下肢を足関節以上で失ったもの
  6. 1上肢の用を全廃したもの
  7. 1下肢の用を全廃したもの
  8. 両足の足指を全部失ったもの
1.574万円 79%
6級
  1. 両眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
  3. 両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  4. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を会することができない程度になったもの
  5. 脊柱に著しい奇形又は運動障害を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
  8. 1手の5の手指又はおや指及びひとさし指を含み4の手指を失ったもの
1.296万円 67%
7級
  1. 1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの
  3. 1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  4. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  5. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
  6. 1手のおや指を含み3の手指を失ったもの又はおや指以外の4の手指を失ったもの
  7. 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの
  8. 1足をリスフラン関節以上で失ったもの
  9. 1上肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  10. 1下肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
  11. 両足の足指の全部の用を廃したもの
  12. 女子の外貌に著しい醜状を残すもの
  13. 両側の睾丸を失ったもの
1.051万円 56%
8級
  1. 1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの
  2. 脊柱に運動障害を残すもの
  3. 1手のおや指を含み2の手指を失ったもの又はおや指以外の3の手指を失ったもの
  4. 1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの
  5. 1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
  6. 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
  7. 1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
  8. 1上肢に偽関節を残すもの
  9. 1下肢に偽関節を残すもの
  10. 1足の足指の全部を失ったもの
  11. 脾臓又は1側の腎臓を失ったもの
819万円 45%
9級
  1. 両眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 1眼の視力が0.6以下になったもの
  3. 両眼に半盲証、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  5. 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
  6. 咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
  7. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
  8. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話し声を解することが困難である程度になったもの
  9. 1耳の聴力を全く失ったもの
  10. 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  11. 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
  12. 1手のおや指又は親指以外の2の手指を失ったもの
  13. 1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの
  14. 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
  15. 1足の足指の全部の用を廃したもの
  16. 生殖器に著しい障害を残すもの
616万円 35%
10級
  1. 1眼の視力が0.1以下になったもの
  2. 正面を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
  4. 14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
  6. 1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
  7. 1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの
  8. 1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
  9. 1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
  10. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
  11. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
461万円 27%
11級
  1. 両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
  4. 10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  5. 両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  6. 1耳の量直が40センチメートル以上の距離では普通の話し声を解することができない程度になったもの
  7. 脊柱に変形を残すもの
  8. 1手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの
  9. 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
  10. 胸腹部臓器に障害を残すもの
331万円 20%
12級
  1. 1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
  2. 1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
  3. 7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  4. 1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
  5. 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの
  6. 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
  7. 1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
  8. 長管骨に奇形を残すもの
  9. 1手のこ指を失ったもの廃したもの
  10. 1手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
  11. 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
  12. 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
  13. 局部に頑固な神経症状を残すもの
  14. 男子の外貌に著しい醜状を残すもの
  15. 女子の外貌に醜状を残すもの
224万円 14%
13級
  1. 1眼の視力が0.6以下になったもの
  2. 正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
  3. 1眼に半盲証、視野狭窄又は視野変状を残すもの
  4. 両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  5. 5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  6. 1手のこ指の用を廃したもの
  7. 1手のおや指の指骨の一部を失ったもの
  8. 1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
  9. 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
  10. 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
139万円 9%
14級
  1. 1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
  2. 3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
  3. 1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
  4. 上肢の露出面の手のひらの大きさの醜いあとを残すもの
  5. 下肢の露出面に手のひらの大きさの醜いあとを残すもの
  6. 1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
  7. 1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
  8. 1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
  9. 局部に神経症状を残すもの
  10. 男子の外貌に醜状を残すもの
75万円 5%
 
【備考】
  • 視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異常のあるものについては、矯正視力について測定する。
  • 手指を失ったものとは、おや指は指関節、その他の手指は近位指間関節以上を失ったものをいう。
  • 手指の用を廃したものとは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指関節若しくは近位指間関節(おや指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
  • 足指を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。
  • 足指の用を廃したものとは、第一の足指は末節骨の半分以上、その他の足指は遠位指節間関節以上を失ったもの又は中足指節関節若しくは近位指節間関節(第一の足指にあっては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
  • 各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺傷害とする。
  • 後遺障害が2以上あるときは、重い方の身体障害の該当する等級による。しかし、下記に揚げる場合においては等級を次の通り繰り上げる。
    1.第13級以上に該当する障害が2以上あるときは、重い方の後遺障害1級を繰上げる。ただし、それぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときはその合算額を保険金額として採用する。
    2.第8級以上に該当する後遺障害が2以上ある時は、重い方の後遺障害2級を繰上げる。
    3.第5級以上に該当する後遺障害が2以上ある時は、重い方の後遺障害3級を繰上げる。
  • 既に後遺障害のある者がさらに同一部位について後遺障害の程度を加重したときは、加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった後遺障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。
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